教材について
ストーリーをきちんと追いながら、人物関係の推移を捉える力を育成することを目指して学習を組織しようと思う。ゼノビアを中心にして、母親やビクターとの関係がストーリーの展開に即して推移していく点を会話文の読み取りなどと合わせて学習させたい。 ストーリー自体の原型はおそらく童話の「三つの願い」等にあるのだろうから、比較的理解しやすい。結局大した願い事もできずに、三つの願いを使い果たしてしまう結末などは、非日常の世界から日常の世界への回帰であり、日常の生活自体が本当は一番いいのだというテーマを見出すこともできよう。 また、君たちならばどんな願い事をするかということを考えさせながら、創作的な表現活動へと展開していくことも考えられる。三つの願い事に場面が強制的に成立するので物語文の創作にはいい契機かもしれない。