教材について
書字力が安定してくる時期に、このくらい長い文章に出会わせることの意味は大きいと考えます。ストーリー性よりもむしろ場面性の強い話しですから、ストーリーを追う読み方から細部の表現や描写に目を向けて読めるように、発問したり、話し合ったり、課題を設定したりする必要があるでしょう。 「書くこと」、「読むこと(黙読)」、「話しこと(音読)」、「聞くこと」の四つの活動が連動した学習を組織し始めるのもこのころかと思います。これまで、別々に進めてきたこれら四つの言語活動を組み合わせた学習を構想することで、それぞれが効果的に結びついてより深い言葉の学習が成立すると考えられます。 そういう意味では、「黙読-音読」を結びつけた学習や「音-文字」を結びつけた学習などを構想して、言葉を使うことの多様性や言葉を様々な方法で用いてみることによって多くのことを発見できることを実感させたいと考えます。